実施体制

京都製菓製パン技術専門学校を中心として、京都の製菓業界を代表する企業・団体及び京都府・京都市とも連携する。また、京都大学をはじめとする教育機関との連携を行い、プロジェクトの協議を高いレベルで推進する。なお、各期間の役割と協力事項については以下の通りとする。

<教育機関>

 今回は、京都製菓製パン技術専門学校を主幹校とし、学習者の“記憶度”に合わせて最適な問題を自動生成するAIなどの先端技術を利活用した製菓衛生師分野における新たな遠隔授業に関するプログラムの実証研究を行い、在校生に対してその教育効果を検証しながら、在宅等でも高い質の教育プログラムが提供できることを実証することをめざす。そして、これまで対面を前提として設計されている製菓衛生師分野の職業教育にイノベーションを起こす。また、VR教材の開発にも着手し、製菓業界や製菓実習プログラムを擁する企業や高等学校・大学と連携し、一般従業員や料理教室の一般受講生、高校生、大学生に対して本事業で開発したVR教育プログラムを提供し、社会人層に向けた遠隔教育における教育効果についても追加で実証研究を行う。さらに京都大学高等教育研究開発推進センターとも連携し、先端技術を活用したディーブ・アクティブラーニングの運営手法について、具体的な知見を得て、事業の成果を最大限に高める。

<企業・団体>

 京都府内において製菓業界をけん引する企業・業界団体に参画を依頼し、今回の遠隔教育モデルプログラムについて大所高所から助言を得る。また、企業によっては製菓衛生師の国家資格を採用基準としていない企業もあり、本事業で完成した遠隔教育モデルを社会人の学び直しとして企業の従業員等に対して提供することも模索していく。また、本事業遂行のためのAI教材やVR教材や専用アプリケーションの開発のため、AI・VR制作やアプリケーション開発に定評のある企業とも連携し、専用の教材開発を行う。

<行政>

 開発した遠隔教育プログラムに対して、京都市が抱えている人材育成の課題等を踏まえた助言を得る。また、事業の成果の一つでもある高い生産性の職業教育プログラムの開発を行うことで人材育成を切り口とした地域創生を実現するとともに、地域経済の活性化と産業全体の好循環を創出し、持続可能な地域社会づくりにも貢献する。